NVIDIA OSFPコネクタ搭載ケーブル入荷!
「OSFPコネクタ」を搭載するNVIDIA社のケーブル製品が、弊社に入荷いたしました。
入荷したのは、NVIDIA MCP4Y10-Nシリーズの銅線ケーブル(800Gb/s OSFP IB twin Port NDR DAC )です。
NVIDIA MCP4Y10-Nシリーズ 製品イメージ
従来の「QSFPコネクタ」は、「SFPコネクタ」の4レーン分をサポートするものとして、Quad SFPと、呼ばれていましたが「OSFP」はフルセンテンスで、「Octal Small Form factor Pluggable」、冒頭の8を意味する、「Octal」以外は、SFPと同じ名称で、1つのコネクタで、8レーン分の信号をサポート致します。つまり、通常4レーンで提供される、400Gb/s NDR InfiniBand 2つ分の信号を1つのコネクタで賄えるものとなります。
OSFPは、NVIDIA(旧Mellanox)も創設メンバーにいる、OSFP MSA による仕様となります。
以下の写真は、手元にあった、NVIDIA社のSFP28コネクタをQSFP28 コネクタに変換するNVIDIA QSA28アダプタ(写真右)との比較となりますが、確かにOSFPコネクタ(写真左)は、幅も長さも大きくなっています。
また、OSFP コネクタには、通常使用される、(Finnedと表記される)空冷のためのフィンがついている製品と、液冷システムなど冷却環境が整った状況で活用する、フィンがない「フラットタイプ」の製品が存在する(以下はトランシーバの例) のですが、
この製品は、以下の写真のようにフィン付きのものとなります。(上の写真の背面側。)
なお、本ケーブル製品は、現状InfiniBand 用ではありますが、OSFPコネクタ自体 NVIDIA社においては、400Gb/s のNDR InfiniBandswitchのQuantum-2 スイッチ QM9700シリーズや、ConnectX-7シリーズに搭載されており、イーサネットのスイッチ製品では、400GbEをサポートするSN5600 シリーズスイッチでの搭載が予定されています。
今後、OSFPコネクタを搭載する400/800G製品は、更に増えていくのではないかと見ております。
■ OSFPコネクタ搭載NVIDIA製品例:
NDR InfiniBand スイッチ |
イーサネットスイッチ |
スイッチ側の物理的な1ポートが、実質2ポート分の800Gb/sの帯域幅を提供する形になり、InfiniBandにおいても、400 Gb/sのNDR、200Gb/sのNDR200などの接続カード側のコネクタが複数になるブレークアウトと呼ばれるケーブルでの接続に加え、AOC光ケーブル、トランシーバとFiberケーブルの組み合わせなど、さまざまに接続の組み合わせが増えてくるのは喜ばしいことでもあるのですが、ある意味悩ましいかもしれません。
なお、これは完全なる「蛇足」となりますが、ConnectX-7側のOSFPコネクタは、Break-Outケーブルの分かれている側にのみに装着可能です。1本にまとまっている側は、必ずスイッチ側と接続する必要があります。ConnectX-7 のシリコンは、最大4ポートに対応することと、QSFPコネクタを2つ搭載したConnectX-7カードが存在することより、OSFPコネクタ1本にデュアルポート分を仕込んでいるかと当初想定していたのですが、残念ながらNVIDIA社のEnterprise Technical Supportによれば、そのような仕様にはなっていないとのことでございました。(なお、この点は、Break-OutケーブルのProduct Specificationsにも言及がございました。)確かに実現するとより複雑な構成になってしまいますので…。
以上、入荷したOSFP コネクタ(付きのケーブル)について簡単にご案内させていただきました。
OSFP 仕様:Rev 5.0 : Specification for OSFP Octal Small Form Factor Pluggable Module