NETGEAR ProAV M4350シリーズの特長について
弊社が考えるNETGEAR ProAV M4350シリーズスイッチ製品の特長について改めてご案内をさせて頂きます。
製品ラインナップについて
まず、ProAV M4350シリーズ製品の立ち位置ですが、NETGEAR社ProAVシリーズでは、主に1Gイーサネットを中心とした「M4250シリーズ」に対し、10G、25G、100Gに対応する「M4350シリーズ」、そして、その上位に大規模映像伝送用スイッチとして25G、100G対応の「M4500シリーズ」という3つの製品ラインで構成されており、中下位のRJ45ポートを搭載するM4250/4350シリーズの一部製品では、PoE(Power over Ethernet:イーサネットケーブルを使って電力供給する技術、電力クラスでは、PoE+、PoE++)に対応したラインナップが用意されています。そしてM4350シリーズの一部として、「SMPTE ST2110対応モデル」が提供されています。
静音性
ProAV シリーズの活用先には、プロフェッショナルなオーディオや映像・放送業界も含まれるため、シリーズ全体の特長として、スイッチ本体の静音性が謳われています。
GUIベースでの管理ツール
L3フルマネージドを謳うスイッチでは、スイッチングハブのように単純にケーブルをつなぐだけで期待する動作をさせることは難しくスイッチの設定画面から何らかの設定を行うことがほぼ必須となります。しかしながら、CLI (Command Line Interface)では、例えば、入力を行う階層や、順番、手順を考える必要があり、また常にタイポを心配する必要があります。M4350 シリーズのスイッチ設定では、従来通りCLIによってスイッチ設定を行うことももちろん可能ですがCLIで行えるほぼすべてのスイッチ設定をGUIでもカバーしており、またNETGEAR社としてGUIを活用してのスイッチ設定が強く推奨されています。そのため、ネットワーク設定が本来の仕事ではない方にとってもスイッチ初心者にとっても優しくスイッチ設定を行うことが出来るスイッチとなっています。
また、このGUIベースのツールではリアルタイムにスイッチの動作を監視することが可能であり、何かスイッチに異常な出来事が発生したとしてもGUIベースの画面により瞬時に状態を把握することが容易くなっています。
フルマネージドスイッチ
全てのProAVシリーズで、L2スイッチング機能に加え静的ルーティング, ポリシーベースルーティング, ダイナミックルーティングなどのL3機能セット、加えて、RIP、PIM-SM、DM、SSMマルチキャストルーティング、DHCPサーバーなどの追加機能を搭載しています。なお、M4350シリーズでは、全ての機能セット(L2スイッチング、L3ダイナミックルーティング、タイムセンシティブ・ネットワーキング、AVB)を追加ライセンスなしで利用可能となっています。またAVに特化したネットギア独自の機能として、NETGEAR IGMP Plus™といった、IGMPの設定を簡単にし、直ぐ活用可能にする便利な機能を搭載しています。
PTP(Precision Time Protocol)と放送機器用のSMPTE ST2110規格について
ProAVシリーズ全体で、PTPv2 T.C. (Transparent Clock) (1-step E2E)に、対応しており、特に1Gを中心とした、M4250シリーズスイッチでは、プロフェッショナルなオーディオ業界で活用されるDante、AES67といった業界標準の仕様に準拠したAVプロファイルに加え、各オーディオメーカ独自のPTP仕様に準拠したAVプロファイルを活用可能となっています。また、「SMPTE ST2110」対応を謳う以下の2つのM4350シリーズのPTPについては、PTPv2 T.C.だけではなく、PTPv2 B.C.(Boundary Clock)及びGM(Grand Master)にも対応しており、M4250シリーズで挙げたオーディオ関連のPTPプロファイルに加えて、SMPTE ST2110だけでなくST2059-2やNDI4/5/6などの業界標準のAVプロファイルにも対応しています。
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SMPTE ST2210対応 M4350シリーズスイッチ:
Netgear Audio-Video プロファイル内のPTP設定について
M4350シリーズ 事前構成済みのAVプロファイル PTPテンプレート例:
Audio AES67、Audio Audio-Technica、Audio Basalte Multiroom、Audio Dante、Audio Q-SYS、Audio Soundgrid、Audio Video AVB、Audio Video SMPTE ( M4350 シリーズモデル M4350-16V4C と M4350-40X4Cのみ対応)、BirdDog AV Network、Crestron DigitalMedia AV Network、Data、Kramer AV、Lighting、NUCLEUS Converged AV Network、Sonos、Video、Video NDI4、Video NDI5 / NDI6 with Dante, Q-Sys or AES67 audio、Video with AES67 audio、Video with Dante audio、Video with Q-SYS audio、Visionary AV Network
※ 各AVプロファイル内のPTP設定の詳細については、「NETGEAR Audio Video User Manual – AV Line of Fully Managed Switches M4350 Series」への参照をお願い致します。
管理ソフトウェアでのPTP Modeの設定画面:
200社を超えるProAVパートナーとのアライアンスによる動作検証
AV 業界の有力メーカーおよび主要な標準化団体・協会とアライアンスを組み、動作検証まで協業して行うことで、広範かつ高信頼のマルチベンダー対応を実現しています。パートナー間の開発技術の共有によってスムーズな標準化を推進し、製品の相互運用性を確保しています。
メーカー:(一例)
NETGEARの認定プロトコルとパートナー:
長期の保守サービスに対応
スイッチ製品の保守サービスにおいては最長でも5年程度の保守サービスの提供が一般的であるのに対し、M4350シリーズでは標準保証として「ライフタイムのハードウェア補償」が提供されており、これに加えて有償の保守サービスメニューとして、7年まで「オンサイトサポートサービス」が標準提供されています。更に追加として「クイックデリバリーサービス」や「オンコールサポートサービス」など、お客様のニーズに合わせたサポートサービスを選択可能となっています。これにより、万が一の何かが発生した場合にも万全の態勢を提供しています。
いかがでしたでしょうか?
いくつかは、NETGEAR様の資料とも重なる部分もあるかと思いますが、この点は良いなぁと思ったところを書き連ねさせて頂きました。短い記事ですが、少しでもNETGEAR ProAV M4350シリーズの魅力が伝われば幸いです。
なお、弊社ではM4350シリーズの評価用機材を準備しています。もし試してみたいと思われましたら、弊社営業担当あるいは、sales-contact@servants.co.jp までご一報を頂けると対応させて頂きます。