ATTO Fast Frame 3 NIC Windows10/11でTeaming機能
ATTO FastFrame 3シリーズ Windows10/11のTeaming機能
ATTO FastFrame 3シリーズで、Windows 10/11のTeaming機能が搭載されるようになりました。Windows10/11にはご存じのとおり、ServerモデルのOSやLinuxにあるようなTeaming/Bonding機能は
ありません。このためNvidiaのCX-4以降のWinOF2モデルや、他社のNICのドライバでその機能を実現はしておりますが、ATTOのFastFream3シリーズでもWindows10/11で使用できるTeamingが機能が搭載されました。
残念ながらまだ機能拡張中で、その機能には制限があり、今後機能が拡充されると思われます。
今回は、2024年12月段階での機能に関して動かしてみましたので紹介します。
2024年の7月より、ATTOはEthernetCandシリーズのATTO360ソフトウェアを強化してATTO360Networkingというソフトウェアをリリースしました。
これに伴い、Windows版のドライバはEthernet SuiteというパッケージにATTO360networkingと一緒に同梱されました。このため、Windows用のドライバ単体での公開はされておらず、EthernetSuiteというパッケージを展開するとATTO360networkingと一緒にドライバはインストールされるようになりました。
ATTO360Netwokingは、ATTOが無償で提供していたネットワーク管理ソフトATTO360の発展版になります。
また、ATTO Vieweと呼ばれるgrafanaベースのネットワークを可視化できるツールは別になりました。(今後統一される予定)
さて、本題のTeaming機能ですが、このWindows用EthernetSuiteパッケージを展開すると
Windowsのプログラムに、
「ATTO FastFreame 3 Shell」と
「ATTO FastFreame 4 Shell」
というプログラムがインストールされます。
この「ATTO FastFreame 3 Shell」を実行すると、コマンドプロンプトが開き、
Teamingツール「attoteam.bat」のあるディレクトリが開きます。
C:\Program Files\ATTO Technology\fastframe3\bin ディレクトリに
”attoteam.bat”があります。これがTeamingツールになります。
※FastFreame4は、FastFreme4シリーズ用ですが、2024年12月段階では使用できません。
1.Teamingの作成
このディレクトリで、”attoteam,bat create” を実行すると、自動的に搭載しているFastFreameの
インターフェースを自動認識して、Teamインターフェースを作成します。
【注意】
(1)搭載しているインターフェースをすべてまとめます、いくつかのインターフェースを選択してTeamingすることはできません。
(2)Teamは、”ATTO_Team”の1つのみで、複数使用することはできません。
(3)NvidiaのCXシリーズも同時に認識されてしまうので注意が必要です。
※ATTO FastFreame3シリーズはNvidiaのCX4のOEMモデルでありドライバもWinnOF2をATTOにて
モディファイしているため、NvidiaのCXシリーズ(CX-4以降)も認識します。
この例では、Windows11ワークステーションに、
ATTO FFRM-N322(デュアルポート)1枚
Nvidia ConnectX-5(デュアルポート) 1枚
搭載されてますが、そのまま4ポートでTeamingを作成しました。
2.デバイスマネージャでの表示
デバイスマネージャー、コマンドのipconfig /all からは、Teamインターフェースが認識されると
Teamメンバーに入っているインターフェースは表示されなくなります。
3.スイッチに接続
スイッチに2パス(スイッチの1/7ポートと1/10ポートに接続)を接続してIOを流すと
両ポートで負荷を分散していることがわかります。
通信は、スイッチ側(NvidiaのOnyxのPortChannlやCumulusでのBondingポート)で設定は必要ありません。
※LACP(動的負荷分散)はサポートしておりません。
物理的な接続は接続したTeamのすべてのポートがLinkUpしますが、
ステータス上はTeamの中の1つのポートのみLinUpとなり、順番にTeamメンバーの全てのポートを使います。
※スイッチのMacアドレステーブルにはTeamのMacアドレスのポートは1つしか表示されません、
4.冗長性
2本でのTeming: 両ポートともアクティブな状態で、片側が切れるとIOが片側に集約されます。
5.負荷分散 IOの状態
4パスからIOをかけてみると、全ポートを使用してIOが流れているように見えます。
1つのパスからのIOに減らしてみると、Team内で使うポートは固定でなく、順番に単位時間的には1ポートのみ使用して
負荷を分散しているので、ラウンドロビンであることがわかります。
ATTOのFastFreamシリーズには、ATTO360networkingという非常に便利な管理ソフトがあり
インターフェースの管理がGUIで確認することができ便利であること、また接続する構成に合わせて
ネットワークパラメータのチューニングもできるし、ATTO Vieweを使えばトラフィックの
可視化もできるので非常に便利な製品であると思う。
今後、機能が拡張されて、複数のTeamを同一システム内で作成し、Teamにいれるメンバー
(インターフェース)を選択できる機能が追加されれば、非常に使いやすいNICとなると思います。